「キキさんのアルバイト」再編集版 第一話 第ニ章「BAR.ブレイブハート」

(ブログアップを忘れていた第一話第二章)

 館の維持管理費を捻出するため働かなければと考えたキキさん。
 行きつけのBARに、何かアルバイトの口はないかと聞きに。

 BARのマスターは熊のようないかつい見た目ながら、親切に相談に乗ってくれます。

 マスターが紹介してくれたのは「魔王砦」のメイドの仕事。
 そこは、かつて人間たちと戦争をした「氷の種族」の魔王「ミティシェーリ」が最後に立て籠もった砦で、勇者によって討ち果たされた地。
 現在は「国教会」の管理下にあり、今でもその魔王の娘が幽閉されているとされています。

 マスターが言うには「なに何の事はない、砦跡に封印されている魔王の娘ってのが、掃除が苦手、洗濯は嫌い、飯炊きもヘタ。しかしこの娘にしか出来ない仕事をしていて、それに注力したいから家政婦を雇ってくれと、国教会に泣きついたらしい」とのこと。

 仕事内容に対してかなり高い給料にも惹かれて、キキさんは魔王砦に面接へと向かうのでした。







◇ 第二章「BAR.ブレイブハート」 ◇

キキさん第一話表紙 光跡なし.jpg

01.

 宵闇の中、薄く雪が積もった街路樹やベンチを、街灯がボンヤリと照らしだしている。そんな街外れの公園に、黒い翼が音もなく降り立った。
 着地した直後、それは黒い粒子になって霧散する。

 見ていたのは、公園に住み着いている野良犬だけだった。
 
 闇が消え去った後。頼りない街頭の灯りの隅に、女性がひとり佇んでいた。
 女性は、長身でスレンダー。灰色にも黒にも見える長い髪を、背中あたりで少しだけ色気のあるリボンでまとめていた。
 髪から突き出た耳は長く尖り、髪と同色の羽毛で覆われている。
 焦げ茶の皮のロングコートを纏い、同じ素材で作られている小さなハンドバッグを手に持っていた。

 空から降り立った女性……キキさんは、唸りながら威嚇する犬を切れ長の眼で見据えた。
 途端に犬は尻尾を股の下に入れて逃げ出していった。

 彼女は何事もなかったかのように歩き出した。

 そこはカニエーツという名前の、古い歴史を持つ辺境の街。そのはずれの閑散とした住宅街だった。
 ポツリポツリと明かりの漏れている窓が見える。宵の口とあって、若いカップルや、長引いた仕事の帰りである年配の男性が、少しばかりだが道を歩いていた。
 キキさんはそれらの人々とすれ違いながら、迷いのない足取りで進んだ。
 キキさんの行く先には、周りの住宅とは少しだけ雰囲気の違う、小さな建物があった。

 そこは古い作りの酒場だった。石造りの目立たない建物で、街の風景とよく調和している。戸口の上に掛けられた看板には、「ブレイブハート」という文字と酒樽の意匠が透かし彫りされていた。
 キキさんは、薄くライトアップされているドアを開けた。

「こんばんわ」
 店内はカウンターの他は、数人掛けのソファーとテーブルが何脚か置かれただけの小さなバーだった。抑えられた照明がシックな雰囲気を作り出している。
「いらっしゃい、……おう、キキさん、随分とご無沙汰だな」
「お久しぶりです。ホホ、ちょっと事情がありまして、あんまり贅沢が出来なかったんですよ」
 マスターは、酒瓶が並ぶカウンターの中でグラスを磨きながらキキさんを迎えた。
 白のワイシャツに深いV字襟の黒ベスト、そして腰には黒のロングエプロンを巻いたバーテンダースタイルである。

 服装はどこからどう見てもバーテンダーなのだが、しかしマスターの見た目と雰囲気は客商売のものとは思われない。

 むしろ……そう、熊を連想させる。

 大柄で、服の上からでもわかるほど盛り上がった筋肉。髪も髭も黒く濃く、器用に優しくグラスを磨いているその指は、しかしそんな繊細な作業をしているのが信じられないほど節くれだっていた。
 だが話をしてみると、声には人に安心感を与える優しさがあり、饒舌ではないが客に会話を楽しませる心配りと知性を感じさせる。
 酒の種類も知識も豊富で、価格はそこまで高くない。

 キキさんはこのマスターを気に入り、外で酒を嗜みたくなったら、まずここ「ブレイブハート」に来ることにしていた。マスターに信頼を寄せるようになってからは色々と話もし、過去には悩み事の相談に乗ってもらったこともある。

 マスターがカウンターから出て、キキさんが脱いだコートを受け取り、入り口にあるツリーハンガーにかけた。客はキキさん一人だった。
 カウンターに座り、キキさんが口を開いた。
「お久しぶりですマスター。本当はもっと通いたいのですが、冒険者をやめてから随分と経ってしまって……。収入が無いと、どうしても足が遠のいてしまいますね……」
 キキさんが肩をすくめると、マスターが遠慮のない口調で言った。
「キキさん。いや、いい所に来てくれた。いきなりですまないが、お金に困っているのだったら、ちょっとアルバイトでもしてみないかい?」
「……それは、願ってもない事ですけど……」
「実は、魔王砦で家政婦を一人募集していてね。国教会を通じて、ウチにも話がきた。アルバイトとはいえ、流石に誰でもいいという訳じゃない。渡りに船とはこの事だ。オレとしては、キキさんは適任だと思うのだが」



02.

 まず、この地域の歴史と地理を、すこし説明しなければなるまい。

 キキさんたちが住んでいるのは「ラブニーナ平地」あるいは「下の大地」と呼ばれる、冬には雪が降り積もるやや寒い地方である。一つの国として成り立っており、キキさんの住む館がある最果ての森、カニエーツの町、そして話に出た迷いの森と魔王砦も、全てこの地方国家の中に存在している。
 面積はかなり広く、遥か昔には幾つかの地域に別れて軍閥が割拠していた。
 群雄割拠の戦国時代を経て、熾烈な武力闘争の果てにラブニーナ平地は統一される。最終的に全土を統一した英雄は、王を名乗った。
 その後は王の一族がラブニーナ平地全体を統治していたが、長い歴史の中で様々な政変が起こり、やがて王族はその権威は保ちつつも政治そのものには関わらないという形が出来上がっていった。
 現在、政治は民衆によって選ばれた政治家たちに王族が統治を委任するという形で成り立っている。
 
 ラブニーナ平地の更に北には人間の侵入を拒む極寒の高地があり、そこは「ポスカゴリ台地」あるいは「北の地」と呼ばれていた。

 北の地が人間を拒む理由は幾つかある。
 周りを囲む峻険な岩山が一つ、夏であっても氷が溶けない寒さが一つ。

 そして、そこには「氷の種族」と呼ばれる存在が住んでいたため、積極的に開拓する事が難しかった事ももう一つの理由である。

「氷の種族」は、血液をも凍らせる風雪が大気に満ちる魂と習合して形を成した種族で、姿形は人間と似ているが、その胸元に生命の核となる透明な結晶が露出しているという特徴を持つ。
 この結晶は熱に弱く、寒冷なラブニーナ平地の気候ですら致命的な暑さとなる。そのため、氷の種族は「北の地」から降りてくる事は無く、下の大地の人間も氷の種族も、お互いにその存在を知ってはいたが、ほとんど交渉することなく長い年月を過ごしてきた。

 しかしある日、その状況に変化が訪れる。

「氷の種族」にミティシェーリ(氷の種族達の言葉で“吹雪”を意味する)という名の女性が生まれたのが最初のきっかけだった。
 後に下の大地の人々から「魔王」と呼ばれることになる彼女は、やがて「氷結晶」という物質の作成に成功する。
 これは彼女しか創りだすことの出来ないものだったが、例えどれだけ暑い気候のもとでも胸元の核を熱から守る効果を持っていた。

 氷結晶を持った氷の種族達は、ぞくぞくとポスカゴリ台地から降りてきた。

 彼らは基本的に陽気で情熱的。好奇心が強く家族や仲間と認めたものを大切にする反面、粗野で荒々しく、敵と認識するととことん敵対するという排外的な性格も持つ。
 氷の種族たちは特に侵略の意図があったわけではない。むしろ単なる好奇心で下の大地を見に来ていた。
 しかし他の種族と長く交流がなかったため、自分たちとは別の考え方をする文化がある事を理解できず、様々な場所で下の大地の人々とトラブルを起こし、摩擦を産んでしまった。

 トラブルを起こしたことを反省し、交流のためのルール作りに考えが及んだ氷の種族もいたのだが、しかしそれが全体に伝わることはなかった。
 下の大地に降りた氷の種族たちは、いくつかの小集団に分かれていた。そのため連携が取れず、統一した考え方を持つことが出来なかったのだ。

 そして衝突は同時多発的に各地で起きた。

 悪いことに、氷の種族は個々の戦闘能力が非常に高かった。
 彼らは生来の能力として冷気を操ることが出来る。ちょっと驚かす程度にブリザードを吹かせただけでも、それは下の大地の人々の命を奪うのに十分過ぎる冷気となった。
 下の大地の人々は氷の種族を脅威であると認定し、力を合わせて排除にかかった。氷の種族にも犠牲者が続出し、両種族の間に相互理解も寛容の心も芽吹く機会は訪れぬまま、戦争状態へと突入してしまった。

 一人一人の攻撃力が高い氷の種族は、戦争初期には猛威を振るって下の大地を荒らして回った。しかし彼らは数が少なく、何よりも集団として連携をとる事が苦手で、また氷結晶を奪われると死んでしまうという弱点があった。

 やがて、氷の種族はその数を減らし、劣勢になっていく。

 戦争末期。生き残った氷の種族達は、北の地になんとか撤退しようと、ミティシェーリを精神的支柱として組織を立て、包囲を破る最後の反抗にでる。
 しかし下の大地の人々は怒り、氷の種族の撤退すら許さず、殲滅のための攻撃を仕掛けた。
 追い詰められた氷の種族達は、迷いの森と呼ばれる森林の中にあった砦を奪い、立て篭もる。それはどこからの救援も期待できない悲壮な籠城だったが、それでも暫くの間、彼らはそこで持ちこたえた。

 下の大地の大軍をも阻んだ“魔王砦の戦い”と呼ばれた攻防戦は、しかし「勇者」と呼ばれる戦士が単騎で砦内に潜入した事で最後の局面を迎える。勇者が魔王ミティシェーリの暗殺を果たすと、氷の種族はまとまりを失い、集団が崩壊し、ついに戦争は終結した。

 生き残った氷の種族達の多くは魔王砦で討たれ、わずかに逃げ延びた者たちも、北の地に残っていた同族達から受け入れを拒まれて、下の大地で逃亡者となったのだった。



03.

 魔王砦は、形としてはすでに取り壊されて跡形も無いが、現在は跡地を「国教会」が管理し、今でも魔王の娘が幽閉されていると伝えられている。 それは一般常識のようなもので、キキさんではなくとも知っていることだった。

 戦時中に勇者の存在を見出して神聖化し、ラブニーナ平原の人々の旗印として祀り上げ、それによって勢力を築いた団体「勇者後援会」は、今では国の中心的な宗教「国教会」としてあり、歴史の伝達や、戦争、魔王、勇者と言った事柄を祭祀し、管理する立場になっている。

 なるほど、魔王砦でアルバイトを募集しているとしたら、それは国教会の管轄だろう。

 ブレイブハートのマスターとは以前、雑談の中で国教会の話題に触れたことがあった。その際のマスターの言動は、むしろ国教会を鬱陶しがっているかのようだったとキキさんの記憶にはある。しかし家政婦募集の人集めのような依頼がある辺り、何らかの繋がりがあるらしい。

 国教会のお偉いさんでもひっそりと飲みに来ているのかしら、と、キキさんは考えた。

 それに関してはキキさんは何も聞かず、まずはそのバイトがどのような条件なのかをマスターに尋ねた。
 マスターはバックヤードへと下がり、何枚かの書類をもって戻って、キキさんに見せる。
「やつらは税金と喜捨で動いているからな。自分たちで汗水垂らして稼いでいるわけじゃない分、金払いは良いぞ」
 国教会に対してやはり辛辣なマスターの言葉を聞きながら、キキさんは書類に眼を走らせる。
 記されている業務内容は、基本的にはただのハウスキーピング。
 そしてマスターの言う通り、そこに記載された給金は、家政婦の仕事の相場を大幅に上回っていた。

「……確かに、これは美味しいですね」
 ざっと目を通し終わって、キキさんは書類をテーブルに置いた。
「別に、変な仕事じゃない。それはオレが保証する」
 マスターは頷き、続ける。
「なに何の事はない、砦跡に封印されている魔王の娘ってのが、掃除が苦手、洗濯は嫌い、飯炊きもヘタ。しかしこの娘にしか出来ない仕事をしていて、それに注力したいから家政婦を雇ってくれと、国教会に泣きついたらしい」
「なるほど。……マスター。これ、面接はいつです?」
「特に決まってはいない。そちらの都合のいい日があれば教えてほしい。オレが話をつけておこう」
「分かりました。よろしくお願いします」
「いや、こちらとしても大助かりだ。キキさんなら安心して薦められる。オレの顔も立つというものだ。……ところで、飲んでいくんだろう?」
「ええもちろん」
「こんな酒を手に入れたんだが」
 書類と一緒にバックヤードから持ってきた酒瓶を、マスターはカウンターテーブルに置いた。

 ラベルを見ると比較的古い。
 その銘柄を見てキキさんは驚いた。
「『望楼』? よく手に入りましたね」
「長いこと酒屋をやっていると、色々とルートが出来るんだ」
『望楼』は、もともと王族が住んでいた望楼宮殿の名を冠する、ライ麦から作られる蒸留酒である。現在ではその蔵元が断絶してしまい、出回っている数量が極めて少ないため、高値で取引される幻の酒だ。
「魔王の娘の元にアルバイトに行こうって時にこれが手に入るというのも、なかなか面白い話でな……」
「確か、魔王ミティシェーリが好んだ酒としても有名なんでしたっけ」
「そう。よく知っているな」
「うちのリーダーが一度飲みたがったことがあったんです。でも結局、手には入らなかったんですよ」
「今回、望楼は何本か手に入れてな。これはその中でも最も若いやつだが。どうだい?」
「買わせていただきます」
 キキさんは躊躇わずに言った。
 もちろんそれなりの値がするだろうが、リーダーが飲みたがっていたものだ。確保しておきたい。
 それに。
 これは暗黙のうちに、仲介の礼も兼ねている。

『望楼』を包んでもらったあと、熊のようなマスターと差し向かいでキキさんは飲んだ。
 キキさんが注文したヴァン・ブラン・カシスを作りながら、マスターは言った。
「酒には、飲むべき時というものがある。飲むべき時に飲まれなかった酒は不幸だ。その『望楼』にも、きっと開けるべき時が来るだろう。それは見誤らないでやってくれよ」

 持論なのだろう。今までにも何回か聞いた言葉だった。
 キキさんは思った。
 開けるべき時はもちろん決まっている。
 私達のリーダーが帰ってきた時に、この瓶は開けよう、と。



04.

 数日後の朝。
 眩しいが熱を伴わない冬の朝日が、円卓の間に差し込んでいる。
 ペチカに火は入れていない。これから出かけるのだから、部屋を暖める必要はない。
 冷えた石造りの部屋の中で、キキさんは眼をつぶり、精神を集中させた。

 五感とは別の特別な感覚で、大気に満ちる魂を感じ取る。
 それは、この世界と重なりながら、見ることも触ることも出来ない別の世界として在る。
 
 大気に満ちる魂。
 
 そのごく一部、大海の一滴にも満たない量を操り、切り取り、キキさんは目の前にある大きなボストンバッグに重ねる。
 私についてくるよう。
 術式に命令を折り込みながら、キキさんはボストンバッグに魂を憑依させていく。

「アニメート」と呼ばれる魔術。
 無生物に仮初の命を与え、一時的に「命ある物品」とする効果を持つ。

 術を終え眼を開けると、そこには自律して動くボストンバッグの姿があった。

 持っていくものは既に全てバッグの中。
 これで、アルバイトの面接へ行く準備は完了である。

 晴れた冬の朝。背筋がピンとなるような緊張感のある寒さの中、キキさんは館を立った。

 迷いの森は遠い。歩きで行けば、それこそ何ヶ月もかかるだろう。
 最果ての森と迷いの森が重なって描かれた地図を片手に、キキさんは館の門をくぐった。外に出ると、実際にはありえないその地図に従って歩く。
 すると、キキさんの姿は、いつの間にか迷いの森の中に居た。

「地図の魔術」によって迷いの森へとやってきたキキさんは、初冬という季節に合わせてボリュームのあるファー付きのダウンコートを着こみ、その下に仕事着である煉瓦色の厚手のブラウスと紺のロングスカートを着用している。

 その後ろを「命ある品物」に変えられた大きなボストンバッグが、エッチラオッチラという感じで動きながらついて来ていた。
 もしもバッグが口をきけたら、車輪のある旅行カバンを羨んだかもしれない。

 歩いていると、やがて道が途切れ、視界がひらけた。

 魔王砦の跡地。
 砦跡と呼ばれるそこは、森の中にあって樹の無いクレーター状の広場で、崩れた城壁や、倒れた尖塔の瓦礫が散乱し、苔生している。無作為に散らばり年を経たそれらは、一種の趣すら感じさせた。

 かつては城門だったのだろう、かろうじて生き残っている石組みのアーチをくぐる。
 眼の前には、人工的に築かれたらしい高台の上に建てられた乾いた四角い建物があった。灰色の豆腐のようだ、とキキさんは思った。マスターに渡された書類によると、それはかつて氷の種族たちが参謀本部として使用した建物だったそうだ。

 キキさんはふと視線を感じ、あたりを見回した。大気に漂う、何か意思を持つモノに見られていた、そんなイメージをキキさんは持った。

(大気に満ちる魂? ……いやでも、大いなる魂の内に、“個”は存在できないはず……)

 訝しむ彼女の視界の先で、細い道が高台に行く途中で枝分かれしている。
 別れた道の片方は参謀本部に。
 もう片方は、砦が壊された後に建てられたらしい比較的新しい木造の小屋に続いていた。道の左右には畑が作られている。

 そこに、緊迫したものは感じられない。
 かつての古戦場も、今では自然に飲み込まれ、悠久の時の中にゆったりとたゆたっているようだった。

 いつの間にか、視線は感じられなくなっていた。

「掃除の出来ない魔王の娘……か」
 さてさて、どんな子であるのやら。
 キキさんは、参謀本部のドアの前に立つ。頑丈で無骨で実用的。それも戦時の実用性を求めて作られた厚い鉄のドアだった。
 なんの装飾性も無い円形の叩き金を使って、キキさんはドアをノックした。重々しい金属の響きが、参謀本部の内外に響き渡った。


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