キキさんのアルバイト その後の話その3 お見合い編06 「お見合い(ゲーエルーの心)」構成

キキさんのアルバイト その後の話その3 

ルサの告白を聞いた周囲の反応になります。

キキさんたちは、今までのルサの動きからして、キキさんたちもここまで直接的に告白をするとは思っていなかったりします。
お見合いは、少しでも二人の仲が近づけばよく、その後に時間をかけてゆっくりと二人が近づいていけばと考えていました。

ゲーエルーさんは、実はお見合いの意義をよく理解していなかったり。

ただし、向けられた好意に対し、彼は真摯に受け答えます。


06.お見合い(ゲーエルーの心)

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しばしの沈黙。
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(ドアの外で、キキさんとモコが、お互いの心音が大きくなっているのを意識する)
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ゲーエルーが口を開く。一回りも年の離れた(120歳くらい……人間の時間間隔に直すと12歳くらい)女性から好かれることがあるとは思ってもいなかった。
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頭をかきながら、まあ今まで下の大地を逃げ回りながらの生活で、腰を据えて暮らしたこともなかったが。
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ルサは、それは私の想いとはあまり関係がありません。と、キッパリと言う。
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(ドアの外で、モコが先輩、カッケェですぅとつぶやく)
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ルサが重ねて問う。否定でも構いません。ただ、答えだけはお聞きしたいです。
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(ドアの外で、キキさんが、先輩、突っ走り過ぎでは……とハラハラする)
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ゲーエルーが、言葉を選びながら、訥々と答える。
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正直に言って、自分は今まで人に追われ、腰を据えず、ただ過去の後悔と執着を抱え、それでも剣の腕を高めたいとだけ思って、流れるままに生きてきた。
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ルサは黙って聞いている。ゲーエルーが真摯に受け答えてくれていると理解している。
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オレは、その生き方を変えられるとは思えない。
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ルサはいう。しかし、時代は変わりました。あなたを戦争犯罪者として追ってきた国教会は、すでにその力を失っています。
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ゲーエルーが言葉に詰まる。
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ルサは、それに……と、まで言って口をつぐむ(あなたに守るものはあるのですか、とはっきりと聞く? キキさんが察して独白し読者に伝える?)
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ゲーエルーはルサが発しなかった言葉を察し、答える。確かに、姉御……ミティシェーリはもうずっと前に死んだ。
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(ドアの外では、二人が無言のまま真剣な表情で聞き入っている)
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だが。姉御を護り切れなかったこと。それは自分の中で許されることではないし、死ぬまで自分を許すことはないだろう。
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しばしの沈黙の後、ルサが聞く。
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ミティシェーリは、あなたにとってどんな存在だったのでしょう。
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そうだな、オレにとって姉御は……一言では語れないと思うが……。
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ルサは言う。聞かせてください。私は、あなたの口からそれを聞きたい。
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そうだな。まずどこから話したものか。……やはり最初からだな。ゲーエルーが訥々と語り始める。


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