キキさんのアルバイト その後の話その3 お見合い編011 「ルサの決断」構成

ゲーエルーの過去とミティシェーリへの想いを聞き終えて。
ルサは守りに入っていてもゲーエルーの心を得ることは出来ないと考え。
そして。
攻勢に出ることを決意します。



11.ルサの決断

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ルサは、ゲーエルーの長い独白を聞き終え、ため息をついた。
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あなたは、自分で過去に執着していると言いました。それでもなお剣の腕を磨いている。
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あなたは、100年前から今をもってなお、魔王砦の最終決戦でミティシェーリを護り切り、共に逃げ出す方法を探っているのですね。
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ゲーエルーは肩をすくめて言う。もちろん、過去は変えられない。それは分かっているが、まさにその通りだ。
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オレ自身も考えがまとまっていなかったから長々と話してしまったが、さっきの質問の答えはそれだ。姐御はオレにとって、そういう存在なんだ。
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先日、ちょっとした経験をして、あの状況で姐御を連れて逃げ出すには、やはり勇者の首を落とさなくては無理だと悟った。だが、今のオレの腕ならば、奴とは撃ち合あえる。撃ち合って、撃ち合って、だがそうやって時間を稼ぐのが精一杯だろう。最終的にはオレの首が落ちることになる。
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それで、姐御を逃がす事は出来る。だが、姐御一人ではあの状況で落ち延びることは不可能だ。あの中で生き延びたチェーリあたりに託すしか無い。
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その後、姐御とチェーリが下の大地で逃避行を続けるなど、想像するだに業腹だな。
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随分と具体的ですね。
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ああ、最近、その確信を得た。
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ここ数日、訓練に熱が入っているのは見ていました。それこそ、口出しが出来るような雰囲気ではなかった。ハクちゃんもよく近づけるものだと思っていましたが、まあ流石に付き合いが長いからでしょうか。
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それとも、ミティシェーリの記憶や想いを共有しているから?
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ゲーエルーはただ微笑むのみで答えない。
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それはともかく、私も今、一つの確信を得ました。
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それは?
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護っていても、欲しいものは手に入らないということです。
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ほう。
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だから、攻めに転ずることにします。私はもともと、そちらの方が得意ですし。

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